五十肩(ごじゅうかた)このページを印刷する - 五十肩(ごじゅうかた)


疾患に関するQ & A

・五十肩とは何ですか?
・五十肩はどれくらいの人が、かかる病気なのでしょうか?
・五十肩の原因は何ですか?
・五十歳くらいの人の肩が痛い原因はだいたいが五十肩と考えていいのでしょうか?
・五十肩はどんな症状がでますか?
・五十肩はどうやって診断するのですか?
 

治療に関するQ & A

・五十肩の治療はどのようなものがありますか?
・五十肩は手術をしないでも治りますか?
・五十肩の治療をせずに放置した場合、どうなりますか?
 

手術に関するQ & A

・五十肩の手術はどのような方法でやるのですか?
・五十肩の手術をすると、どれくらい良くなりますか?
・五十肩の手術は内視鏡でできると聞いたのですが、できますか?
・五十肩の手術は、どのような麻酔で行うのでしょうか?
・五十肩の手術をする場合、入院期間はどれくらいになりますか?
・五十肩の手術をした後の、リハビリについて教えてください。
・五十肩の手術をした後の、痛みについて教えてください。
・五十肩の手術をした後の、注意点にはどのようなものがありますか?
・五十肩の手術を受ける場合、費用はどれくらいかかりますか?
・五十肩の手術は何歳まで受けることができますか?
 

五十肩とは何ですか?

五十肩とは、肩が硬くなる病気です。関節自体が硬くなるため、自分で腕を上げようとしても上がらないばかりか、人に手伝ってもらっても上がりません。段階的に症状が変化し、重症度にも差があるという特徴があります。肩関節周囲炎、凍結肩とも呼ばれます。

五十肩という病気には、四十肩、肩関節周囲炎や凍結肩などいくつかの用語が使われています。明確な使い分けはなく、それぞれ同じ状態を指しています。英語ではFrozen shoulder (Adhesive capsulitis)などと表記されます。直訳すると凍結肩(癒着性肩関節包炎)となります。
ここでは、統一して「五十肩」という名称を使用して説明していきます。
 

五十肩はどれくらいの人が、かかる病気なのでしょうか?

五十肩は、全人口の2-5%の人が一度は経験すると推定されています。50-60歳代で最も多く、40歳以前に経験することはまれです。女性にやや多く、利き腕よりも非利き腕に起こることがやや多いというデータがあります。
Semin Arthritis Rheum. 1982; 11(4): 440-52


全人口の2-5%ですから、20人~50人に一人という計算になります。学校でいえばクラスの1-2人は一生のうちに五十肩になるということです。自分がなってもおかしくないな、というイメージがつかめるかと思います。

糖尿病がある方では発症する確率が高くなり、有病率は10-20%と、糖尿病がない方と比較して4倍から10倍程度五十肩になる確率が高くなります。I型糖尿病(生活習慣病ではなく、インスリンをだすことができなくなる病気)では、生涯に76%の方(4人中3人)が経験すると報告されています。
Arch Phys Med Rehabil. 2017; 98(8):1551
他にも様々な病気が五十肩の発症に関与します。
例を挙げると、
-甲状腺機能低下症、良性甲状腺結節
-脂質異常症
-脳卒中
-自己免疫疾患
-パーキンソン病
-HIV感染に対する抗レトロウイルス療法
などが原因になります。
また、腱板断裂や上腕骨近位部骨折など、肩を負傷したあとに発症することがあります。心臓外科や脳神経外科など他の外科手術後に発症したケースも報告されています。
 

五十肩の原因は何ですか?

五十肩では、肩の関節を形作る膜でできた袋(関節包)に、炎症が起きた後に癒着が発生し、関節包が肥厚することで関節の体積が大きく減少しています。そのため肩が硬くなります。

これは五十肩を関節鏡で観察した結果から推定されている、病気のあり方です。ただし、関節包に炎症が起きる原因、癒着が起こり肥厚する原因が細かく分かっているわけではありません。全くきっかけがなく起こることもあれば、軽度のけが(肩を少しぶつけた、力仕事をしたなど)が先にあることもあります。
また糖尿病や甲状腺疾患がある方では発症する確率が高いなど、複数の状況証拠があるものの、厳密には五十肩の発症原因は不明という取り扱いになっています。
 

五十歳くらいの人の肩が痛い原因はだいたいが五十肩と考えていいのでしょうか?

五十肩は生涯に2-5%の方が経験する、ありふれた疾患です。そのため五十歳くらいの人の肩が痛い原因の多くは、五十肩です。ただし同じくありふれた疾患である、腱板断裂が痛みの原因である可能性があるため注意が必要です。

肩を痛める疾患には多くの種類があります。頻度が高いのは、腱板断裂という病気です。
腱板断裂とは何ですか?

ある調査では、50歳代の方を超音波で網羅的に検査したところ、12.8%もの方が腱板断裂を起こしていたというデータがあります。
J Shoulder Elbow Surg. 2010; 19(1): 116-20.
腱板断裂の方全てが痛みを起こすわけではないので、実際に肩が痛い方のうちどれくらいが五十肩で、どれくらいが腱板断裂なのか、はっきりとは分かりません。ただし、「だいたいが五十肩」と考えるのは間違いである可能性があります。
五十肩と腱板断裂を含めた他の疾患の区別には、詳しい診察とMRIなどの画像検査が必要です。
 

五十肩はどんな症状がでますか?

五十肩の症状は肩の痛みと、肩が硬くなることです。段階的に症状が変化する特徴があります。初期は夜間の痛みやこわばりが目立つ時期があり、徐々に痛みが引いてくるものの、次に肩がとても硬い時期がきます。その後少しずつ動きが改善するという3段階の経過があります。

初期の段階は痛みが目立つため、炎症期、疼痛期、急性期などと呼ばれます。じっとしていても肩がズキズキ痛む、夜間になると痛みが強くなる、などの特徴があります。耐えがたい痛みのために睡眠不足になるなど、日常生活に支障をきたすため非常につらい時期です。期間については個人差が大きいのですが、2-9ヶ月続くことが一般的です。

痛みは徐々に引いてきますが、肩の動きの制限が残ります。肩の硬さが主な症状となるため、拘縮期と呼ばれます。頭の上に腕を伸ばす、運転席から車の後部座席の荷物をとる、エプロンのひもをしめる、逆側の脇の下や肩の後ろ側を洗うことができない、など生活に支障がある状態です。痛みは完全になくなるわけではなく、肩の動きの限界まで動かすと痛みを感じます。拘縮期は4-12ヶ月間続きます。

その後徐々に肩の動きが改善してきます。ある日急に改善するということはなく、長期間かけて徐々に回復します。早くても5ヶ月、長いと24ヶ月(2年)かかることもあります。
 

五十肩はどうやって診断するのですか?

五十肩は40歳代前半から60歳代後半で、(典型的には)はっきりした原因がなく、肩が硬くなった時に疑われます。レントゲン検査や超音波、MRI検査で他の疾患(腱板断裂や変形性関節症、骨折など)を除外することで診断されます。

五十肩の診断は、年齢が大きなヒントになります。五十肩は時に四十肩とも呼ばれますが、40歳前で発症する頻度は高くありません。若い年齢ではけがによる痛みや、インピンジメント症候群の割合が高くなります。一方70歳以上では、腱板断裂や変形性関節症の割合が高くなります。
腱板断裂はどうやって診断するのですか?

五十肩のレントゲン検査では、基本的に異常所見はありません。超音波では烏口上腕靱帯という場所の肥厚や、血流の増加、MRIでは関節内や周辺に腫れや液体貯留がみられるなどの意見がありますが、どれも五十肩のみにおきるものではありません。つまり、検査の結果から直接五十肩と診断できるわけではなく、検査により他の疾患を否定することで初めて五十肩と診断することができます。

除外するべき主な疾患としては、腱板断裂や変形性関節症、肩周辺の骨折や石灰沈着性腱板炎などがあります。

石灰沈着性腱板炎とは何ですか?
上腕骨近位端骨折とは何ですか?

検査を行っても診断が難しい場合、肩峰下滑液包への局所麻酔薬の注射を行うことがあります。

腱板断裂やインピンジメント症候群では麻酔薬の効果で一時的に疼痛が軽減しますが、五十肩では疼痛が持続します。
 

五十肩の治療はどのようなものがありますか?

五十肩の治療は、基本的に保存治療が行われます。保存治療の内容は痛みを抑えるための鎮痛薬の内服、肩の関節へのステロイド注射、理学療法(リハビリ)です。その他状況により、関節を広げるための注射や外科的治療のオプションがあります。

五十肩の初期は炎症期や疼痛期と呼ばれ、痛みが強い時期です。わずかな動きで強い疼痛が出る場合もあり、一時的に三角巾などで安静にせざるをえないことがあります。この時期には痛みを抑えるための鎮痛薬が使用されます。夜間の痛みが強い場合などは、鎮静作用のあるような強い薬が必要になることがあります。

肩の関節へのステロイド注射は、五十肩による肩の硬さと痛みを軽減する効果が期待できます。発症して早期の段階で注射を受けると注射のメリットが高くなると報告されています。Rheumatol Phys Med. 1972;11(8):413.

関節へ注射を行う時はその正確性が重要です。骨に囲まれた狭い空間へ正確に針を刺すために、超音波で観察しながら注射を行われることが増えています。超音波なしで注射をした場合、狙い通りに関節内へ注入されるのはわずかに40-50%であるという報告があります。BMJ. 1993;307(6915):1329.

リハビリは、肩の動きを広げるためのエクササイズを中心に行います。発症早期は過度に強いエクササイズを行うと改善しないばかりか、逆に痛みが増すことがあるため、痛みの範囲内で穏やかなリハビリを行います。



動きが改善してきたら、徐々にエクササイズの強度を上げていきます。

五十肩といえば、まずリハビリというイメージがあるかもしれません。しかし、実はリハビリ単独では、はっきりした治療効果がみられないケースがあることが分かっています。そのような場合、リハビリとステロイド注射を併用することで、治療の効果を期待することになります。
ある研究では93人の五十肩の患者さんを
 ・リハビリ+ステロイド注射
 ・ステロイド注射のみ
 ・リハビリのみ(プラセボ注射あり)
 ・無治療(プラセボ注射あり)
の4グループに分けて比較したところ、リハビリ+ステロイド注射では大幅に早い改善がみられたものの、他のグループ間でははっきりした差がないという結果でした。Arthritis Rheum. 2003;48(3):829.

それでも改善効果が見られない場合、オプションとして積極的な治療を検討することになります。関節を広げる注射は、肩の関節内に生理食塩水や局所麻酔薬を、圧力をかけて注入する方法です。関節の袋(関節包)を広げることができるため、症状が改善することが報告されています。J Shoulder Elbow Surg. 2016;25(12):1937. Epub 2016 Oct 19.

ただし、熟練した専門医によって行われる必要があり、レントゲンを見ながら行うなど慎重な実施が必要な方法です。
さらにオプションとしての外科的治療に関しては、手術に関する説明をご覧ください。
五十肩の手術はどのような方法でやるのですか?
 

五十肩は手術をしないでも治りますか?

五十肩は様子をみていれば治るというイメージがある通り、自然に軽快する病気です。ただし症状が2-3年続くケースがしばしばあり、40%の人に3年以上症状が残る、さらに15%では長期間の障害があるとされ、より積極的な治療が必要だという意見があります。
Ann Rheum Dis. 1984;43(3):361.
J Shoulder Elbow Surg. 2008;17(2):231. Epub 2007 Nov 12.
J Bone Joint Surg Am. 1992;74(5):738.


I型糖尿病(インスリンがでなくなる病気)の患者さんでは、より長期に症状が残り、治療の効果が低くなりやすいことが報告されています。
Arch Phys Med Rehabil. 2017;98(8):1551. Epub 2017 Feb 17.
 

五十肩の治療をせずに放置した場合、どうなりますか?

適切な方法で診断された五十肩は、放置しても悪化することはなく徐々に軽快する病気です。経過には個人差があり数ヶ月で軽快することもあれば、2年を超えて症状が持続する可能性もあります。

発症早期にステロイド注射を行うことのメリットを受けるために、そして治療がうまく進まない場合に積極的な治療のオプションを選択できる状況にするために、最初に適切な診断を受けることが重要です。
 

五十肩の手術はどのような方法でやるのですか?

五十肩の手術は、関節鏡を使用して行う関節包解離術(関節の袋を切開する)、または非観血的授動術(力で肩を動かして関節の袋を破く)を行います。全身麻酔、または神経ブロックによる局所麻酔により痛みがない状態で行います。

五十肩の治療は保存治療が優先されますが、治療の効果が十分出ない場合に手術が検討されます。一般に症状の持続期間が1-2年以上と長期に及ぶことや、長期間を経過した後も動きの制限が残りやすいことから、積極的な治療を早い時期に検討するべきだという意見もあります。I型糖尿病の患者さんは動きの制限が強く保存治療の効果が低くなりやすいため、手術を優先的に考えてもよいかもしれません。

関節鏡を使用して行う関節包解離術では、理学療法のみで治療されたグループと比較して12ヶ月後の状態が良かったという報告があり、治療期間を短縮できる可能性があります。
Lancet. 2020;396(10256):977.

1cm程度の傷から関節鏡を肩の関節内に挿入し、別の場所から鉗子をいれて関節包を切開します。体につくのは1cm程度の傷が2箇所、出血はほぼしない手術です。

非観血的授動術では、麻酔がかかり痛みがない状態で、術者が患者さんの腕を持って肩を動かします。力を入れて行うと、バリバリッという音とともに関節包が破れて肩が動くようになります。近年では神経ブロックのみで日帰りで行われるようにもなってきました。バリバリッという音を患者さんが不安に思うこともあるため、できるだけ音がでないように愛護的に手技を行う方法が工夫されています。
 

五十肩の手術をすると、どれくらい良くなりますか?

五十肩の手術を受けることで、理学療法のみを行うよりも状態が改善したというデータがあります。一方その改善度合いは日常生活に影響するほどのものではないという意見や、改善しなかったという研究もあり、一定していません。

五十肩の状態が9-10ヶ月続く503人の患者さんに対して、関節鏡を使用して行う関節包解離術(関節の袋を切開する)、非観血的授動術(力で肩を動かして関節の袋を破く)、理学療法のみを行うグループに分けて比較が行われました。それによると12ヶ月後の肩のスコア(Oxford Shoulder Score)が関節包解離術のグループでは40.3、非観血的授動術38.3、理学療法37.2と差がありました。ただし、このスコアでは4-5ポイント差がないと生活上ではあまり変わらないと考えられています。Lancet. 2020;396(10256):977.

医療行為全般に言えることですが、治療の効果がどれだけ出るかは、患者さんそれぞれの状況により異なります。研究結果や主治医の説明を参考にして、自分がベストと思える選択をするようにしましょう。
 

五十肩の手術は内視鏡でできると聞いたのですが、できますか?

五十肩の代表的な手術方法である、関節包解離術(関節の袋を切開する)は関節鏡を使用して行われます。硬性鏡に分類される関節鏡は、胃カメラや大腸カメラなどの軟性鏡とは異なり、器械が曲がることはありません。

直径4mm程度の器械を、1cm程度皮膚を切開した傷から挿入して処置を行います。筋肉を大きく傷つけることがないため、ダメージが少ないという利点があります。
 

五十肩の手術は、どのような麻酔で行うのでしょうか?

五十肩の手術は、全身麻酔のみ、局所麻酔(神経ブロックのみ)、全身麻酔と神経ブロックの併用のいずれかで行われます。関節包解離術は全身麻酔を必要とすることが多いのですが、非観血的授動術は日帰りで行うことも多く、神経ブロックのみで行われることがあります。

神経ブロックについて
腱板断裂の手術は、どのような麻酔で行うのでしょうか?
 

五十肩の手術をする場合、入院期間はどれぐらいになりますか?

五十肩の手術を全身麻酔で行う場合、最低でも1泊の入院が必要です。神経ブロックのみで手術を行う場合は日帰りで処置を受けることが可能な場合があります。リハビリを集中的に行う場合など、施設の方針やその時の状況により2-3週間程度入院することもあります。

五十肩の手術は体にかかる負担は少なく、長期の入院期間を必要とするものではありません。ただしリハビリの実施方法や、施設の方針によって異なりますので、主治医との相談が必要です。
 

五十肩の手術をした後の、リハビリについて教えてください。

五十肩の手術は、関節の袋(関節包)を切開するか、破くことによって肩が動くようにする処置です。そのままにしておくと、切開したり破れたりした関節包が再びくっついてしまい、硬くなるので術後のリハビリが重要です。

手術中は麻酔の効果で力が抜けるため、五十肩の術後肩の動きは劇的に良くなります。しかし、麻酔から覚めると手術による痛みのために自分で力を入れてしまい、動きが悪くなります。リハビリでは痛みをできるだけ抑えながら、肩の動きを広げる訓練を中心に行います。術後早期は自分で適切なリハビリを行うのは困難であるため、セラピスト(理学療法士、作業療法士)による管理が必要です。
 

五十肩の手術をした後の、痛みについて教えてください。

五十肩の手術は、体につくのは2箇所の小さな傷ですが、肩の中では関節包を大きく切開するため、痛みがでます。神経ブロックや飲み薬、点滴で痛み止めを使用します。できるだけ痛みを抑えた状態で、肩の動きを広げる訓練を行います。

五十肩の手術では硬くなった関節包を切開したり破いたりする処置を行いますが、それで痛みがなくなるわけではありません。特に長期間経過した五十肩の場合、関節包のみではなく周囲の筋肉も硬くなっているため、術後のリハビリは痛みを伴うのが通常です。柔軟性や筋力を取り戻す過程では、どうしても痛みが出るのです。
 

五十肩の手術をした後の、注意点にはどのようなものがありますか?

五十肩の手術により関節の袋(関節包)が切離された状態で、肩を動かさずにいると再び硬くなってしまうため、積極的に可動域訓練を行うことが重要です。術後早期は痛みの影響で自分で適切に行うのは難しく、原則としてセラピストによるリハビリを受ける必要があります。

五十肩の術後は適切なリハビリを受けていても、術後1ヶ月頃に一時的に動きが再び悪くなることが知られています。これは、切離された関節包が徐々に癒合し、連続性がでてくることによると思われます。可動域訓練を行うことができないと、関節包が収縮し、再び肩の拘縮が起きる原因となってしまうため、積極的なリハビリテーションが重要です。

また、手術一般に言えることですが、関節鏡や鉗子を挿入するために皮膚を切開した場所から、細菌などの感染症を起こす可能性があります。特に早期に退院する場合は、手術の傷が赤く腫れていないか、膿が出ていないか、などの異常に注意が必要です。
 

五十肩の手術を受ける場合、費用はどれくらいかかりますか?

五十肩の手術を受けて、1週間程度の入院をした場合の医療費は、60-100万円程度となります。ただし「高額療養費制度」を利用することで、例えば70歳未満で年収が370-770万円の方は、1ヶ月の自己負担額は8-9万円程度に抑えられます。
高額療養費制度について(厚生労働省)
 

五十肩の手術は何歳まで受けることができますか?

五十肩の手術は、体への負担は大きいものではないため、多くの方が問題なく治療を受けることができます。ただし40歳未満、または70歳以上の方では、五十肩以外の要素が原因である可能性が高く、専門医の診察やMRIなどの精密検査を受けた上で治療へ進むことが重要です。

五十肩の手術は傷が小さく、出血もごく少量で済む治療です。心臓や脳の治療後に血液をサラサラにする薬を飲んでいる方でも、多くの場合そのまま手術を行うことが可能です。ただし全身麻酔を行うことが困難と考えられるほどの持病がある場合は、保存治療が優先されます。