先輩ドクターのメッセージこのページを印刷する - 先輩ドクターのメッセージ

坂中都子先生(産婦人科)

私は産婦人科医として当院で5年前から勤務しています。
森林に囲まれて広大な高台の敷地に霞ヶ浦医療センターはあり、土浦の商業施設も近く割と便利です。当院の魅力は、病院の規模が程よいので、いろいろな科のDr.に相談しやすい環境に恵まれていることです。初期研修では、一つ一つの症例を大切にすることで当院でも充実した研修は可能だと思います。また、看護師さんや事務の方々も親切な方が多いので働きやすいです。
私は、私生活では結婚、妊娠、出産を当院勤務中に経験しました。妊娠中の仕事は、心身共につらいときもありましたが、先輩医師のサポートもあり無事に乗り越えることができました。出産後、家事・育児・仕事の両立に悩み非常勤医師に変更したり仕事を辞めざるを得ない女医はいまだ多いと聞きますが、私は自分の能力を発揮する場を出産後も与えていただき、妊娠前と同じように診療させていただいています。
当科では、筑波メディカルセンターや筑波大学から初期研修医の先生が2ヶ月毎に研修に来られ、とても活気づいています。慣れない白衣を着て、一生懸命診療している研修医の先生方に接していると感動することもあります。自分が研修医のときに、そうしてもらったように、私たちも全力で研修医の先生方をサポートしたいと考えています。産婦人科に興味がない先生も、これからの医師人生に不安を抱いている先生の力にもなりたいと思っています。ぜひ声をかけてくださいね。よかったら一度見学に来てください。
 

中橋宏充先生(外科)

霞ヶ浦医療センターでの研修

筑波大学付属病院消化器外科後期研修医の中橋宏充です。
卒後3年目で2014年7月から1年3ヶ月間、外科で研修させて頂きました。当時は初期研修を終えたばかりで、単純に消化器外科で働くことができる喜びでいっぱいでした。そんな中、外科レジデントが自分1人であることも幸いし、手術・内視鏡検査・各種穿刺(PTBGD etc)など、手技に飢えていた自分に様々な経験をさせていただきました。参考までに研修内容を示します。
経験手術症例:
189例,うち執刀 82例 内視鏡検査:上部 約300例,下部 約50例
また地域の基幹病院として、様々な患者さんが訪れるため、手術を初め救急や緩和に至るまで多くの経験を積むことも出来ます。一方で1日1日を振り返る時間的余裕もあり、後期研修として最高の期間でした。
興味のある先生は是非見学にいらしてください!
 

中澤陽子先生(循環器内科)

皆様、こんにちは。私は、平成27年4月から霞ヶ浦医療センター循環器内科で勤務させていただいております中澤陽子です。大学院生中に出産を経験し、2年程度のブランクを経てこちらの病院で臨床へ復帰致しました。働き始めて9か月が経過するところですが、毎日の勤務体制や生活リズムにも慣れて外来でも患者さんの顔と名前がようやく一致するようになってきたところです。3月に初めて病院へ挨拶に伺った際、院長先生から、70年の歴史がありとても古い病院で・・・とお話がありました。私自身、県内の古い(雨漏りをするような)病院で勤務したりしたこともあり、あまり古い病院といった印象はありませんでした。むしろ、緑が豊富で敷地内にもゆとりがあり、田舎で育った私にとっては、とても心地よく感じました。特にこの晩秋の時期は正門の銀杏の木の紅葉が素敵で、絵になる光景!と毎日通勤で通るたびに見入っています(掃除のおじさん、毎日の落ち葉掃き掃除ご苦労様です。)。2年間の臨床のブランクがありいろいろ不安でしたが、日々の診療においては上司の先生方が疾患の病態からメカニズムまでエビデンスを踏まえて理論立てて考えることを教えてくださり、科内では毎週月曜日に持ち回りで抄読会を行っており日々勉強しています。また、リハビリテーション部門の抄読会・勉強会も週1回開催されており、医師・看護師・理学療法士など多くのスタッフとの連携も密になっています。医局においては、医師同士の垣根が低く、様々な疾患を相談しやすいので、働きやすいとてもよい雰囲気だと思っています。今後、病床数や救急車の受け入れの増加に伴いさらに様々な疾患の患者さんが来院されることが予想されます。ぜひ、研修医の先生方には当院で臨床経験を積んで頂きたいと思います。
 

秋山達也先生(呼吸器内科)

こんにちは。当院の呼吸器内科に勤務している医師5年目の秋山達也と申します。当院には2015年10月から勤めており、ようやく病院の雰囲気やシステムに慣れてきたこの頃です。さて、当院での初期研修に関しまして簡単に触れたいと思います。当院には内科(消化器内科、循環器内科、呼吸器内科、総合診療科)、外科、産婦人科等の科があり、病院の規模としてはそれほど大きくはないですが、各科のカバーしている疾患は多岐に渡ります。一例として呼吸器内科では、肺癌はもちろん、急性期の肺炎、間質性肺炎、COPD、喘息など幅広く診療しており、人工呼吸器管理を要する患者さんも入院してきます。メジャー内科がきちんと揃っており、外科研修もしっかり出来るという面は非常に勉強になるかと思います。まだまだ救急車の受け入れが少なかったり、研修医向けの勉強会がなかったり、初期研修医の先生が少ないという面もありますが、内科をじっくりしっかり勉強したい、外科で手術や周術期を積極的に勉強したいという先生達には向いているのではと感じています。まずは見学だけでもいいので、一度病院にいらしてみてはいかがでしょうか。お待ちしております。
 

西田雄亮先生(整形外科)

 こんにちは。2015年4月から当院の整形外科に勤務しています、卒後5年目の西田雄亮と申します。整形外科では3人体制のなか、一般的な外傷・障害の診療のほか、専門性の高い人工関節や手の外科領域の手術にも携わり、後期研修医として勉強になる毎日です。
 当院 霞ヶ浦医療センターでの初期研修に関しては、2年間という限られた期間で様々な診療科の研修が必要な皆さんにとって、良い条件が揃っているものと考えます。
 まず、内科・外科・産婦人科を中心に、いわゆるマイナー科もほとんど揃っている総合病院であり、多くの症例を経験できます。その一方で、病院の規模としては大き過ぎず、各科の経験豊富な先輩方に相談しやすいことも魅力です。救急医療に関しては、いわゆる2次救急としての一般的な対応力は十分身につきますし、希望すれば系列の3次救急病院での研修も可能となります。環境面でも、緑に囲まれた落ち着いた雰囲気ですが、周囲には商業施設も揃っており、車があれば生活にも不便しません。そして、間違いなく皆さんが来ることを歓迎してくれます(これは重要だと思います)。  
茨城県や周辺地域にゆかりのある方も、新たな環境で研修してみたい方も、百聞は一見にしかず、ぜひ見学にいらしてください。お待ちしております。
 

高木薫子先生

当院の消化器内科での日常診療についてご紹介させて頂きます。消化器内科の分野は消化管・肝胆膵と多臓器で、それぞれ急性期疾患、慢性期疾患、良性疾患、悪性疾患と非常に多彩な疾患の患者さんを診療しています。例えば、通常の上部・下部内視鏡検査に加え、消化管出血に対する内視鏡的止血術や胆道系疾患に対する内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)、早期消化管癌に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)/内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)、診断的な超音波内視鏡検査(EUS)などを行う一方、進行癌に対する全身化学療法も行っています。さらに炎症性腸疾患や自己免疫性肝炎などの自己免疫性疾患、ウイルス性慢性肝炎、肝硬変症、肝細胞癌などの患者さんの診断・治療もあります。
ここで個人的な話になりますが、私は2年間の初期研修終了後、消化器内科医として働き始めて今年で5年目となります。個々の患者さんに応じた最善の治療を提供できるように心がけ、臨床経験を通してこれから自分自身ももっともっと成長していければと考えています。また現在、結婚・出産を経て一児の親でもあります。育児と医師としての仕事の両立が実現できているのも、当院で働く他の先生方、コメディカル、職員の方々の理解と協力があってこそだと思います。そのような環境で勤務できることに、非常に感謝しています。当院に興味のある方がいらっしゃったらまずは見学にいらしてください。そしてぜひ一緒に働いてみませんか?
 

板垣博也先生

皆様、こんにちは。2017年4月から霞ヶ浦医療センター産婦人科で勤務している、医師6年目の板垣 博也と申します。筑波メディカルセンターの初期研修の一環として当院の産婦人科で2ヶ月研修したこともあり、初期研修、後期研修ともに霞ヶ浦医療センターの先生方にお世話になっています。
当院の産婦人科は、先進医療の子宮腺筋症核出術をはじめ、婦人科疾患から産科医療まで非常にアクティビティ高く診療を行なっています。毎日手術があり、初期研修の際には、第二助手として、手術のやりがいや奥深さを学ぶことができました。腹腔鏡手術をはじめ、良性~悪性の婦人科手術に興味がある先生には、この上ないほど経験が積める環境だと思います。また、病棟業務、救急外来では他科の先生にも非常にコンサルトがしやすく、充実した研修ができると思います。
病院の規模が程よく、先生方、コメディカルの方の顔が見える関係で多くのことを学べる環境があると思います。是非一度、見学に来ていただき、雰囲気を感じ取ってもらいたいです。
 

熊野皓一郎先生

筑波大学附属病院消化器外科後期研修医の熊野皓一郎です。
2年間の初期研修を終了し、外科医として初めて働く場所が霞ヶ浦医療センターでした。私が初期研修医のとき霞ヶ浦医療センターは筑波大学附属病院の土浦臨床教育センターになったばかりであり、この病院に来るまでは病院のイメージが湧かず正直不安でした。しかし赴任してすぐにその不安はなくなりました。研修医も多く、実習で多くの学生が来ており、活気に満ち溢れていました。上級医や他の診療科の先生との距離も近く、地域病院ならではの良さがここ霞ヶ浦医療センターにはあります。
また外科レジデントが私一人だけということもあり、術者をはじめ多くの手技・症例を経験することができます。働き始めて数ヶ月しか経っていませんが、今後もさらに多くのことを学べることに喜びを感じています。
 

北島祐二先生

こんにちは。2017年4月よりここ霞ヶ浦医療センターで整形外科後期研修医として勤務している医師4年目の北島祐二と申します。当院整形外科は3人と少人数の体制ながら、上級医の専門であるいわゆる手の外科領域や膝関節領域を中心とした専門性の高い手術に加え、一般外傷の診療・手術も行っております。手術件数は月に20件程度、そのほぼ全てに執刀ないし第一助手で参加します。
当院の特徴としては地域包括ケア病棟の稼働開始に伴い、急性期と回復期両方の役割を持っていることが挙げられます。他のほとんどの研修病院では急性期の手術加療を経て回復期病院に転院させる所までが一つの節目であり、研修期間次第ではその後の転機を自身で確認できないままに病院を移ることが多々あります。ところが当院では急性期を過ぎた患者を地域包括ケア病棟へ移してリハビリテーションを行い、自宅へ帰すまで一貫して自身で診療を行います。これは非常に貴重な経験だと思います。
また初期研修病院としては、内科・外科に加えてマイナー科と呼ばれる科もほとんど揃っており、病院の規模も大きすぎないため非常にアットホームな雰囲気の中で各科の研修を行うことが出来ます。患者とも近い距離で地域に根差した医療を学べるのではないでしょうか。落ち着いた中でじっくりと医学の勉強をしたいと考えている方、見学だけでもいいのでぜひ一度当院へいらしてみて下さい。いつでもお待ちしております。
 

酒井千緒先生

平成29年4月より呼吸器内科後期研修医1年目として勤務させていただいております、酒井千緒と申します。
当院は霞ヶ浦を見下ろす高台にあり、木々豊かな自然に囲まれた病院です。ゆったりとした環境の中で、中規模ながらも地域の中核病院として様々な役割を有しています。私は主に呼吸器内科を専門に研修させていただいておりますが、呼吸器疾患に関わらず、common diseasesはもちろんのこと内分泌疾患や血液疾患など、多様な疾患に触れる機会をいただき、内科医としてのスタートを切るのに恵まれた環境であると日々感じております。
中規模病院の利点として医師同士の顔の見える環境が挙げられ、各科の先生方に気軽に相談できる環境は、駆け出しの内科医としては心理的に非常にありがたいものです。もちろん大学病院のように全ての分野の専門家が常駐している訳ではありませんが、筑波大学附属病院の教育センターとして各科の医師が派遣されており、診療依頼で困ることはそうそうないように思います。また、コメディカルの方々との距離もとても近く、働きやすい職場であることは間違いありません。是非当院に見学にいらしてみてください。
お待ちしております。
 

宮﨑誠司先生

筑波大学附属病院初期研修医2年目の宮崎誠司と申します。初期研修のたすきがけとして霞ヶ浦医療センターで1年2ヶ月研修させて頂きました。
 卒後1年目の4月からお世話になったのですが、今振り返ってみると最初は基本的なことも全然わからない状態でした。しかし先生方が優しく厳しく御指導してくださったので、この研修で大きく成長できたと感じています。初期研修の最初かつ半分以上をこの病院で研修したので、他の病院はまだ知らない世界なのですが、ここでの研修の魅力はやはり先生方との距離が近いことだと思います。わかないことがあればいつでも聞きにいけるし、優しい先生方が多く普段からいろいろと気にかけてくださりました。1つの科に複数の先生方がいらっしゃるので、多すぎず少なすぎず様々な考え方を学ぶことができたと思います。ローテーションしていない科でも見たい症例があれば呼んでくださったり、手術の見学もさせて頂きました。そして普段あまり意識していなかったのですが、偉大な先生方が多い!全国から患者さんが集まってくる先生や、大学の先生といった先生方から直接指導いただける環境は大変恵まれていると思います。
また、長くいると受け持った患者さんが他の科に入院されていることも多くありました。1人の患者さんの経過をみられることが大変勉強になりました。
他にも、この病院で研修してよかったと感じる点は、看護師さん、薬剤師さん、検査技師さんやリハビリの方とも顔の見える関係が築けることだと思います。わからないことを気軽に聞ける関係ができるのも、この病院で働いているからこそだと思います。 いろいろ書きましたが、この病院での研修は自信を持ってお勧めできます。私自身もこれから他の病院に行っても、この病院で学んだことを基礎に頑張っていきたいと思います。
 

岡村純子先生

筑波大学附属病院初期研修医の岡村純子と申します。
私は研修医⒉年目の4-5月の二か月間、霞ヶ浦医療センターで麻酔科の研修をさせて頂きました。これまで、大学病院の他に関連市中病院で研修した経験があり、当院は私にとって3つ目の研修病院でありました。筑波大学の初期研修医が選択できる県内の病院は、それぞれ規模や備わっている診療科も多様で、当直の体制や研修環境もそれぞれです。どの病院にもいい点があり、自分の希望する環境で研修することができます。 当院は比較的小規模の病院でありながら、常勤の麻酔科指導医の先生が複数おられ、どの手術もかならず指導医のサポートを受けながら、主体的に麻酔科研修をすることができます。大学病院ではないので、小さな子供や心臓外科の手術麻酔はありませんが、初期研修医である自分が、初期研修のうちに学ぶべき麻酔手技と知識という意味では十分な環境であると思います。研修医も利用できる図書室には医中誌やpubmedも利用できる端末や成書があり、診療科研修以外に自己学習の面でも環境が整っています。これから研修先を決める先生方に是非当院での研修をお勧めしたいと思います。
 

柘植弘光先生

茨城西南医療センター病院初期研修医の柘植弘光です。
いばらき夢チャレンジプロジェクトを利用して、霞ヶ浦医療センターの麻酔科で2か月間研修させていただきました。 霞ヶ浦医療センターでの麻酔科研修を選択した理由は2点あります。まず、西南の研修プログラムでは麻酔科研修は筑波大学附属病院と霞ヶ浦医療センターが選択でき、市中病院の方が経験できる手術件数が多く、導入・抜管の流れを繰り返し研修できると考えたためです。また、将来は外科系の診療科を考えていたため、麻酔科の先生方が手術中に何を考えているのかを学ぶことは必須であると考えたためです。 実際の研修では、産婦人科、整形外科、消化器外科の手術を主に担当して指導医・上級医の先生の指導・監督のもと全身麻酔の導入・維持・抜管の流れを勉強させていただきました。 霞ヶ浦医療センターは産婦人科が特に盛んで、手術件数も多かったです。中には出血が多くなる場合もあり、輸液や昇圧剤の使い方などを学ぶことができました。 整形外科の手術では、術中から術後の鎮痛の方法と合併症の多い患者の術中管理について学びました。特に伝達麻酔の種類や方法を実践できたことは非常に有意義でした。 外科の手術では腹腔鏡下手術における人工呼吸器管理を学ぶことができました。 他にも歯科口腔外科の手術では、経鼻挿管について学ぶことができました。 麻酔科研修全体としては、麻酔導入におけるマスク換気や気道確保を繰り返し研修できたこと、鎮静・鎮痛薬の使い方を学ぶことができたことが有意義でした。二次救急病院であり緊急手術は多くはないものの、緊急帝王切開や急性虫垂炎、急性胆嚢炎、骨折の緊急手術の麻酔も経験することができました。またどの診療科の先生方も優しく的確に指導してくださり、非常に勉強になりました。 霞ヶ浦医療センターの麻酔科には常勤の先生が複数おり、常に見守っていただき指導をして頂いたため、安心して研修を行うことができました。麻酔科以外を志している研修医にとってはほぼ必要十分な研修が行えるのではないかと考えます。 ここで学んだ経験を今後の医師人生に生かしていきたいと思います。
 

望月直人先生

霞ヶ浦医療センターと私

 つくばの中心部から日本で2番目に大きい湖である霞ヶ浦をめがけて車をゆっくりと走らせること約30分、最後に高台を駆け上がると私の研修場所、国立病院機構 霞ヶ浦医療センターはあります。大自然の中に佇む当院から見渡せる筑波山や富士山、そして土浦市街や目前を流れる桜川の風景がたまらなく好きです。海軍病院として創設された当院の歴史は80年にも及ぶらしく、「昔はこの病院しかなかった。つくばの人もみんなここに来ていた。ここにはずっとお世話になっている。」という声を耳にすることもしばしばです。私はそのような雄大な景色と、日本を国と地域という2つの面から支えてきたという確固たる歴史性を有する当院に魅了され、1年以上に渡り当院を初期研修の場に選んできました。
 具体的には、筑波大学の研修プログラムで1年目(2018年度)は内科を6ヶ月、2年目(2019年度)は外科を中心に7ヶ月、合計13ヶ月をローテートさせていただきました。どの科をとっても和気あいあいとした比較的穏やかな雰囲気の中で、病棟業務や救急、そして周術期管理をメインに患者の診療に携わることができました。また中小規模病院ということもあり、ほぼ全ての先生方やコメディカルの方と顔馴染みになれるので、専門科や職種を超えて、横断的に研修をすることができました。例えば、医局の休憩室などで偶然居合わせた他科の先生方にその場でアドバイスをいただけたり、質問をしさえすれば先生によっては即席の大レクチャーをしていただけたり、細菌検査でよくわからないことがあれば検査科にひとっ走りして技師さんと一緒にグラム染色をして検体を観察したり…。様々な科に興味がある私にとっては至り尽くせりの環境でした。
 そのような環境の中、私は患者を中心に据えて、その患者が今までどのように生まれ、育ち、社会生活を営み、その中でどう人間の体の機能や実体が歪んでしまうことで、病院にかかるまでに至ったのか、そんな患者に対して医師としてどのように診断や治療を施せるか、そして病院から帰った後、どのような日常生活に戻っていくのか…。そのようなことを頭に描き、思いを馳せながら、日々の研修を重ねてきました。そのためにも患者との適切な意思疎通や信頼関係の構築は必須条件ですが、この辺の地域柄か、研修医の私であっても医師としてきちんと接してくれ、心をひらいてくれる患者さんばかりでした。そのような中でありとあらゆる症状を呈する患者さんを自由に診察をさせていただけたので、医師として責任感を持って自分を研鑽できたのは、当院の患者さんのおかげであると思っています。
 患者への処置などは先生方が積極的に参加を勧めてくれるので、中心静脈カテーテル留置をはじめ、胸腔・腹腔ドレナージ、イレウス管挿入、内視鏡や気管切開などといった基本的な手技はワンツーマンでご指導いただけました。もちろん、病棟や外来で心停止などの急変があった際には、現場までダッシュし、救急対応を迫られる場面もありました(しかも私の場合は初期研修の初日から!)。そんな時に現場で何もできないでいる自分に嫌気がさし、逃げ出したい思いになったこともありましたが、冷静に的確に救急処置にあたる先生方や看護師の方などをしっかり観察しつつ、自分に何ができるのか・できないのかを考え、積極的に行動し、時間の限り最後まで責任を持って見届ける努力をするように心がけました。機会はそこまで多くはないですが、急変対応を現場で学ぶことができ、当院を選んでよかったと思っています。また、当院は筑波大学附属病院の地域臨床教育センターに指定されており、大学からレジデントの先生方や学生さんなどがいらっしゃる機会が多いので、大学の雰囲気を肌身で感じることができますし、医学文献やその他の科学文献も比較的アクセスしやすいので、学会発表や論文投稿などを目指す方にもうってつけの環境であり、実際に学会発表や論文投稿までされた初期研修医の先生方も多くいらっしゃいます。
 最後になりますが、私は再受験組であったこともあり、要領も悪く、頭がいい方ではないため、同期はおろか後輩の先生方よりも知識の面からも行動の面からも、いわゆる「デキレジ」とは程遠い初期研修医でしたが、そんな私でも受け入れてくれた当院は、初期研修先としてオススメできる大好きな病院です。こんな表現で伝わるかは定かではありませんが、「養殖ではなく天然の鯛焼きのほうが好きだ!」という医学生がいらしたら、特に当院を強く推薦します。今後も、目先だけの医術のみならず、本当の医師としての実力をつけるために邁進する所存です。